ERPソフトウェア内に蓄積された企業情報を有効活用
大手食品メーカー
業種:製造業(食料品)
※従業員数等の企業情報は、事例掲載時点でのデータです
大手食品メーカーの導入事例 創立以来、50年以上の歴史を持つこの企業は、日本の食品メーカーの中でも特に有名な企業のひとつです。
品目によっては業界トップシェアを維持しています。
この企業では、ある有名ERPソフトウェアを使用して、企業情報を管理していましたが、蓄積した情報をさらに有効に活用すべく、BIソリューションの導入を検討するようになりました。
問題点
この企業のERPソフトウェアで管理されているのは、財務会計・在庫管理・生産管理・品質管理・販売管理といった情報です。
初めは使用しているERPソフトウェアと同じメーカーが開発したBIツールを導入し、それを使って分析を行おうと考えていました。
何故ならそのBIツールは、ERPソフトウェアの分析専用に作られたものであり、現在蓄積されているデータを直接読み込んで分析することが出来るためです。
しかし、そのBIソリューションを選択した場合、かなりの導入・運用コストが懸念され、投資対効果 (ROI) や総所有コスト (TCO) の観点から、そうしたコストは可能な限り圧縮しなくてはなりませんでした。
また、パフォーマンスや機能の面でも、現場の期待に沿うものではないことがわかってきました。
そこで、対策として、同じメーカーのBIソリューションで分析することにこだわらず、分析したいデータをデータウェアハウスに展開して、それを別のBIソリューションで分析することが考えられるようになりました。
新たなBIソリューションを選定する上での、一つ目の重要課題としては、導入・運用コストが、当初予定していたBIソリューションを下回るか、同程度で収まる事が挙げられました。
二つ目の課題として、今回のBIソリューション導入にあたり、品質管理および製品検査のデータを分析、さらにその中の異常値を効率的に把握することで、蓄積データを有効活用できるようにすることが重視されました。
問題点ハイライト
- ERPソフトウェア内のデータを、コスト面で適切なBIソリューションで分析したい
- 異常値が効率的に把握できること
ソリューション
さまざまなBIソリューションの中で、最終的に選択されたのは、Microsoft SQL ServerとPanorama NovaView®の組み合わせでした。
選ばれた理由このBIソリューションは、元々コストパフォーマンスに優れたMicrosoft SQL ServerのBI機能を基盤にして拡張する形のものであり、当初検討されていたBIソリューションと比べて、導入・運用コストをはるかに低く抑えることができました。
また、動作パフォーマンスや機能、さらに汎用性やツールとしての使いやすさといった点では、明確に向上したものとなりました。
具体的には、ERPソフトウェア内のデータを、ETLツールにより、Microsoft SQL Server内に構築したデータウェアハウスへと抽出します。
さらに、そのデータウェアハウスから、SQL Server Analysis Servicesのキューブを生成し、Panorama NovaView®で参照・分析を行います。
Panorama NovaView®では、生産実績・販売実績など、分析対象ごとにビュー(分析画面)が用意され、それぞれのビューで、たとえば品目・商品グループ・プラント・作業区・伝票といった切り口による分析を行うことが可能です。
この企業では、ERPソフトウェア内のデータ分析にPanorama NovaView®を使うことで、NovaView®の大きな特徴のひとつである優れた異常値検出機能、つまりバブルアップや異常値のメール配信といった機能の恩恵を受けられるようになり、当初の想定よりはるかに効果的・効率的な形で、ERPに蓄積された情報を活用できるようになりました。
ソリューションハイライト
- SQL Server拡張型の、低コストと高機能を両立したBIソリューション
- 他社製ERPソフトウェア内のデータが分析可能
- バブルアップ機能や異常値のメール配信など、優れた異常値検出機能を活用