Web経由のツーリストインフォメーション・サービスをNovaView®で実現
ザグレブ観光局
業種:観光産業
※従業員数等の企業情報は、事例掲載時点でのデータです
ザグレブ観光局の導入事例背景
ザグレブ観光局は、BIを活用してウェブベースの旅行者向け観光情報を提供しています。
1959年の設立以来、ザグレブ観光局は、クロアチアの代表的な観光事業研究機関でありコンサルティングを実施してきました。この研究機構が観光開発とマネージメントの専門機関として優れた実績を上げているのは、学際的研究チームにより行われる学術的な研究、市場調査、事業環境調査及びそれらが年々質的に向上し高い評価を受けていることに基づいています。
システム化に取組んだ状況
観光局は、既に提供しているサービスをより充実させるために、先進的な取り組みを始めました。
旅行・観光業ビジネスインテリジェンスシステム (Business Intelligence System in Tourism = BIST) は、ウェブベースにて旅行者向け観光情報を提供する目的で、既存の複数データベースを横断して活用するシステムとして設計されました。
ユーザーは、3種類準備された購読プランから選択することが出来て、2001年から記録開始されたデーターを無料で分析用に参照することが出来ます。システム実装の第1フェーズでは、観光目的の来訪者数や宿泊日数、宿泊客の収容能力に関係するデーターに焦点が当てられました。それ以降のフェーズでは、観光客の支出額、当地観光産業の競争力、旅行・観光業の傾向とフォーキャスト(各種観光業の販売予測)に関する情報から構成されました。ユーザーインターフェース及びデータは、クロアチア語と英語で表示・提供されました。
ソリューション
システム実装の第1フェーズでは、クロアチア統計局が観光客の需要と供給に関するソースデーターを提供しました。データはCSVファイルとして提供され、データ変換のためにMicrosoft SQL Serverデータベースにロードされました。キューブはMicrosoft Analysis Servicesを使用して構築されました。Panorama NovaView®は、Analysis Servicesキューブのフロントエンドとして使用され、Java appletまたはDHTMLの両方からのウェブデーターアクセスを可能にしました。
完全に自動化された処理により、ユーザーは初めてシステムにアクセスしたその時にサインインの処理を完了させることが可能になりました。セキュリティーは非常に重要な優先事項であり、オペレーティングシステム、OLAPサーバー、さらにそれらをベースとしたPanorama NovaView®、それらの3つのレベルにおいて実装されました。
「BISTプロジェクトは、観光局がビジネスインテリジェンスを使用して、ユーザーに情報へのダイレクトなアクセスを提供した初めてのケースとなりました。」ザグレブ観光局ITディレクター、理学博士であるBlazenka Salamon氏は言いました。「私たちは、BISTがクロアチアの観光産業にさらなる競争力をもたらすことを強く確信しています。」Microsoft認定パートナーであるPoslovna Inteligencija Zagrebは、観光局内のチームを対象としてシステムの実装についてのコンサルティングを行いました。
第1フェーズは3カ月で完了しました。
BISTユーザーは、特定のディメンションに基づいたデータの閲覧・分析を行うことが出来ます。
- 時間(年, 月, 季節)
- 領域(国, 地域, 町, 島)
- 市場
- 宿泊施設(プライベート, 共同)
- 来訪者(国内, 外国)
データは毎月更新されます。また、ユーザーは2001年にまで遡ってデータを検索できます。
ビジネス上の利点
BISTのシステムの実装により、観光局はビジネスインテリジェンスを活用して、提供するサービスの範囲を広げることができました。また、観光局は、システムが本来持つ拡張性により、興味に応じて特集記事やトピックスを素早く効率的に掲載することが可能になりました。アドリア海の洋上観光・マリナーの紹介が次のフェーズで取り上げられることになりました。
BISTでの成功は、ビジネスインテリジェンスが、データーベースに蓄積されたビジネスデータと知識からどのようにして価値を生み出すか、ということを際立たせた事例となりました。観光局は、情報システムへの最少限の投資で、インターネット上で上質なサービスを提供することができました。