2014.01.07

予測分析 (Predictive Analytics) ツールの有用性
Panorama Software BI Blog より

 BIおよびアナリティクスは企業ビジネスのあらゆる側面に絶大な影響を与えています。フォーブズ (Forbes) によると、最近グーグルは「グーグルアナリティクス (Google Analytics) 」プラットフォームをはじめ、その他の検索ガイドライン、アルゴリズムを大幅に改訂しました。これによって2014年のコンテンツ制作業務にかなりの影響があると予測されます。

 とはいえ多くの専門家の意見では、全体的にみると予測分析ツールはビッグデータおよびアナリティクスよりも絶大な影響力を持つようです。アナリティクスを知る企業にとっては、予測の概念は従来からあったものですが、現在すでにかなりの有用性が認められるうえに今後もさらに活用の幅が拡大すると言われており、BI業界ではこれからも注目されることになるでしょう。

 多大なメリットを生み出す力
 テックラダー (TechRadar) によると、ドイツのソフトウェアメーカーSAP社のマーケティング、アナリティクス担当副社長ジェームズ・フィッシャー氏は、予測分析 (Predictive Analytics) について「ビッグデータ活用のための中核的な役割を果たすツールである」と述べています。それは顧客から取得する洞察および履歴情報を2倍に活用できるためです。企業がこの可能性を無駄にせず、最大限に活用するためには予測分析ツールを有効に活用できる人材がいることが大前提であるとフィッシャー氏は述べています。

 フィッシャー氏によると、技術に精通した人材の不足は予測分析ツールの利点を最大限に活用するうえで確かに課題となる可能性がありますが、現在最も優れたアナリティクスプラットフォームの多くは大変使いやすく進化しており、セルフサービスBIの使用に適しています。

 予測分析ツールはクラウドの文脈で利便性をもっていますが、投資利益率の最適化や市場投入までの時間の短縮が可能になることから、今後は非常に有益なツールになるでしょう。クラウドの活用によって実現する拡張可能性と運用の柔軟性は、予測分析ツールの機能に非常にうまく適用できるとフィッシャー氏は述べています。

 予測分析ツールが市場を拡大する事実
 SAPは予測分析ツールの活用について世界の企業を対象に調査を行い、すでに多くの企業がメリットを得ていることがわかりました。

 回答した企業の75パーセントは社員のアナリティクス活用スキルを改善できると考えていますが、実際はスキルの不足はあまり大きな問題ではなく、85パーセントにのぼる大部分の企業は予測分析ツールによってかなり大きなメリットを得ています。また77パーセントの企業は競合他社に対して優位に立つことにつながると回答しています。