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2014.02.06

歩行者のデータを利用するニューヨーク市の取り組み
Panorama Software BI Blog より

 分析ツールの活用によって企業はこれまでよりも幅広い範囲の情報を調査し把握することができるようになりました。公的機関のためのIT情報を発信するGCNによると、ニューヨーク市ではビジネストレンド(景気動向)を見極めるのに新しい手法を取り入れようとしています。ビデオ分析(ビデオアナリティクス)がそれです。市内全域の人の通行量の増減パターンをモニター(監視)して活用しようとしています。

 企業と消費者に役立つビッグデータ分析
 今回のニューヨーク市の取り組みは収集されるデータを利用して小規模の企業による市内のさまざまな通りや区域の消費者の動向の把握を支援することに重点を置いています。この情報を取得すると店舗や事業所の開設に最も適した場所を選択することができます。これまでにも人口動態や営業区域の特性などのビッグデータ分析を行って事業規模の拡大を目指す企業がありましたが、消費者に関するより詳しい情報を取得することで新しい店舗の立地候補を開拓する場合に多くの可能性を得ることができます。

 GCNによるとニューヨーク市データ分析局の計量アナリスト、リンゼイ・モリノ氏は次のように述べています。「ニューヨーク市では景気観測や市民の人口動態データなどの膨大なデータを収集しています。非常に粒度の細かい区域別の歩行者の移動パターンは行政がもっとも求めていたデータです。」

 新しいアナリティクス戦略は企業にとって有用であることはもちろん、この情報を利用できるようになると消費者にもメリットがあります。記事によると、歩行者の通行量についての傾向を分析すると、ある店舗を訪れる最適な時間帯ともっとも混雑する時間帯がわかり、消費者はこのデータを見て行列や混雑を避けて買い物をすることが可能になります。現在米国運輸省のおよそ500台のカメラおよび民間が所有する公道に面したカメラから収集されるデータを使用してブロードウェイの公演やコンサートなどの待ち時間を算出しています。

 ビデオアナリティクス計画が増加中
 ビデオカメラの動画データから情報を収集するプロセスを自動化できると、これまでとは異なる見方でBI分析をとらえるきっかけになるでしょう。この方法は大変注目を集めています。インターナショナルニュースマガジン (International News Magazine) によると、コンピュータによるビデオ分析(インテリジェントビデオアナリティクス、Intelligent Video Analytics)産業は2017年までに8億6780万ドル規模の市場になるとの見方を示しています。2011年の市場規模は1億8千万ドルであり、複合年間成長率30.4パーセントと非常に急速に成長する見込みで、アナリティクスの可能性を高める今までにない効果的なデータ分析の方法を模索したいという市場の関心が非常に高まっていることがわかります。