クラウドコンピューティングの最新の傾向
【Panorama Software BI Blog より】

　クラウド技術の利用によって情報の保存、共有、分析効率を高めることができます。企業は業務改善、売上増加、あるいは他の方法で企業の成長を支援するためにクラウドを利用します。クラウドコンピューティングの最新の傾向をみると、クラウドは新しいニーズに合わせて適応し進化を続けており、クラウドを利用してデータ視覚化や高度なアナリティクスを活用する企業は多くの恩恵を得ています。

　セキュリティ懸念
　クラウドコンピューティングにより企業はBIのデータやビッグデータを安全な場所に収集し、保存できるようになりましたが、まだ多くの企業がデータをクラウドに移行する場合に伴うリスクに慎重になっています。コンピュータワールド (Computerworld) によると、企業はデータをクラウドに移行する場合に安全対策を講じる必要がありますが、セキュリティを最優先に重視して移行プロセスを実行する限り情報は保護されます。地理空間情報に基づくソリューションを提供しているインターマップ (Intermap) による最近の調査によると、クラウドサービスの知識がある企業のうちセキュリティに関心を持っている企業はわずか15パーセントですが、全体の40パーセントを占める「クラウドに慎重 ("cloud-wary") な企業」は、クラウド技術に移行する場合のセキュリティに懸念を持っていることがわかりました。

　クラウドのプロバイダはそれぞれ多様なセキュリティ基準を提供しています。例えばCIOLによると、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドは拡張可能なセキュリティの新しい機会を提供しています。これによって情報の安全を維持するアクセス制御ポリシーなどの機能を持つ段階的なセキュリティを確保することができます。

　標準化
　一つのクラウド内での書類や情報の共有は単純にできますが、異なるクラウド間でのデータ共有が必要な場合はどうなるでしょうか。インフォメーションウィーク (InformationWeek) によると、今後クラウド技術が進化すると異なるプロバイダ間で簡単にサービスを統合できるように標準化のレベルを高める必要があるだろうと予測しています。現在プロバイダは160以上ものクラウドコンピューティング基準にそって運営していますが、相互運用性と収益性を向上させるためには基準の数を削減する必要があるだろうと述べています。

　プライベートクラウドでのデータ共有
　プライベートクラウドは企業環境で多く使われ、普及してきています。企業向けのIT情報サイトCIOLによるとプライベートクラウドでは企業がクラウドを使用するにあたっての管理権限が大きく付与されており、企業が企業内部または外部のどちらでプロセスを実行するかどうかを判断する場合に役立ちます。またこれによってリアルタイム分析が可能になり、技術の進化や企業の成長に適応するスケーラビリティー（拡張可能性）が提供されます。

　データの統合
　BIアナリティクスが企業運営の成功に欠かせない要素になるにつれて、合理化された効率のよいITサービスの必要性が高まっています。CIOLによるとクラウドでのデータ統合によって視覚化効果を高めることができます。こうすることで高い専門的技能を持つIT担当者がさまざまなITシステムの改善やコスト削減を迅速かつ簡潔に行うことが容易になる見込みです。