航空会社のBI活用、最新の傾向
【Panorama Software BI Blog より】
BIは顧客経験の向上などさまざまな目的に活用することができます。最近の調査によると、航空会社や空港でデータ分析ツールがかなり効果的に活用できることが明らかになりました。航空輸送業界向けにITソリューションを提供するSITAは、さまざまな業務分野の改善を目指す旅行会社や空港のBI活用状況を調査しました。「スマート・シンキング」と呼ばれる今回の調査ではおよそ90パーセントの空港がBIソリューションを導入し、調査したすべての航空会社でもBIが活用されていることがわかりました。
SITA取締役ニゲル・ピックフォード氏は次のように述べています。「今回の調査では航空会社、空港各社に自社のBIの成功事例のうちデータアクセスと管理、インフラ、データ表示、管理と統制の4つの指標について評価してもらいました。調査結果を分析すると、全体的にBI業界はクラス最高水準に到達するにはまだ道半ばの状態にあり、今後更なる進歩が必要です。」
BIレポーティング機能の充実
航空会社や空港がBIおよびデータ分析をもっとも有効に役立てる方法のひとつは、セルフサービスBIやモバイルBI機能をもつBIを導入することです。これらのツールによってITの専任スタッフのみならず一般ユーザーにもデータへのアクセス、操作、理解ができ、簡単に使いやすくなります。ニュースサイト「バンコクポスト」によると、モバイルアナリティクスを使うとフライト状況、セキュリティチェックの待ち時間、空港や正しいゲート検索を簡単にするための説明など、顧客対応サービスの改善に役立つと紹介されています。
顧客対応BIの重視する分野とは
フライト状況の最新情報表示などはすでにエンドユーザーに広く浸透しているサービスですが、調査によるとこのサービスは2016年の末までにさらに普及し、大半の空港や航空会社で利用できる見込みです。また79パーセントの空港がセキュリティ上の待ち時間とゲートに到着するまでの予測時間を乗客に提供することを検討し、航空会社の61パーセントが荷物状況の通知を推進したいと回答するなど、2016年までに多くの企業が他のサービスを追加することを重視しています。
長期的な効果
航空会社や空港がBIソリューションを活用して乗客のために飛行機の快適な旅を改善することにより、この取り組みの成功度を評価することも可能になるでしょう。また提供されるサービスを利用する顧客数をデータアナリティクスで追跡し、どのような戦略がもっとも効果的かを明らかにすることも可能です。例えば航空会社が乗客にフライト状況の変更を知らせるモバイルBIを提供するなどです。データ分析によって顧客がこのサービスをどのくらいの頻度で利用しているかを特定することも可能です。利用回数が減少する場合は、もっとデータの精度を向上させられる可能性もあり、企業がサービスをリアルタイムで改善する機会を得ることができます。