データ視覚化表示機能の価値を示す医療機関のBI
【Panorama Software BI Blog より】

　BIは多くの業界でビジネスに欠かせないツールと考えられるようになりました。これまでIT分野にあまり多額の投資をしていない企業も、アナリティクスを活用して業務の実行を転換することによってかなりの恩恵を得ることができます。医療や金融のように規制の厳しい業界では、BIの効果を検討することで、慎重に扱うべきデータや取扱いの困難なデータなどを分析する場合のBIの効果を適切に評価することができるでしょう。また医療機関ほど複雑でない業界でも、医療機関のBI活用からなんらかのヒントを得ることができます。非常に重要な判断を必要とする状況で有用なデータを取り扱う場合にはこれらのプロセスが有効です。

　最先端の医療現場で使われるBI
　ユーザーの意向にBI技術の進化が追いつくなかで、医療機関では膨大な量のアナリティクスデータを取り込むプログラムが普及しつつあります。最近の「医療機関のITアナリティクス (Health IT Analytics) 」の記事によると、情報を視覚的に効果的に表示することが重要であると述べています。これは、高度な技術に習熟したIT専任者だけが理解できるようなソリューションを展開するよりも、詳細でわかりやすい図表データの表示が有用であるということです。例えば遺伝子データは高度に複雑で有用な医学情報ですが、メリーランド大学が開発した*1オントロジープログラムは遺伝子情報を構造的に分類し、ツリーマップなどの手法を用いて視覚的に表示することで、研究を支援しています。

　データを単なる数字の羅列のままにしておくと重要な洞察が表面に現れない可能性がありますが、BIデータを視覚的に表現することで、例えばある治療の副作用のパターンなどが解明されるかもしれません。「医療機関のITアナリティクス (Health IT Analytics) 」の記事によると、これは多くの医療の文脈の中でデータ視覚化が有効に活用できる役割であると述べています。例えば電子カルテは従来アナリティクスの文脈に分類されていましたが、電子カルテの活用によって特定の治療が副作用を引き起こすパターンを医師に提示することができる可能性があります。このような事実は数値のままのデータではなく、グラフや表などのデータの効果的な視覚化表示によって明らかにされ、患者の生命を救うための医師の迅速な対応や変更を支援できる可能性があります。

　企業ニーズに対応したツールを選定するには
　企業向けに多様なBIソリューションが市販されていますが、それぞれのソリューションの機能セットは一定ではありません。企業のニーズに確実に対応するBIを選定するには、とりわけデータ視覚化表示機能は慎重に検討する必要があります。Necto14は多様なデータソースから膨大な量の情報を取得し、意思決定に役立つ豊富なデータ表示形式を搭載し、ユーザーの非常に多様な役割に訴求することができます。経営トップ、IT部門の専門スタッフ、マーケティング部門の社員まで社内および社外の有用なデータを分析することが可能になります。

　*1 オントロジー：コンピュータで意味処理を行う際に参照される構造的知識の記述。メリーランド大の遺伝子情報オントロジープログラムは遺伝子情報を構造的に分類し、ツリーマップなどの手法を用いて色彩やサイズコードなどを使って視覚的に表示した。