ビジネスインテリジェンスは最高情報責任者のニーズに対応できるか?
【Panorama Software Industry News より】
コラボレーションの推進、適切なスキルをもった人員の確保から、膨大なデータに伴う課題のコントロール方法の検討まで最高情報責任者 (CIO) の課題は多岐にわたり、ビジネスインテリジェンスソリューションの活用によってメリットが得られる可能性があるようです。
ニュースプロバイダ、インフォメーションウィークは各社のCIOが2012年度に最優先する課題を明らかにする目的でアンケートを実施しました。上記の項目はすべて最近発表したこの優先事項のリストにあるものです。最先端のビジネスインテリジェンスがあらゆる点でCIOのニーズに応える可能性があることに気づいていない経営者はまだ多いようです。
同社の副社長兼編集長のロブ・プレストン氏は、世界各国のCIOとのインタビューの結果を基に、リサーチ会社が行うさまざまなテーマに関する調査結果を活用して優先順位のリストを作成しました。
来年度中にCIOが社員のコラボレーションをいっそう強化しようとする傾向が優先リストの10位に表れています。重要な目標は生産性向上とイノベーションの実現です。
この目標はソーシャルビジネスインテリジェンスによって達成できます。ソーシャルBIは社員を一体化して特定の企業データに関するインサイトやアイデアを共有します。こうした中で、データの持つ意味を多角的にとらえることができるようになれば、企業情報に付加される価値は今後さらに増えると多くの専門家の意見は一致しています。
さらにCIOの今後の方向性として、ビジネスインテリジェンスなど特定のスキルを有するスタッフの雇用を目指す傾向を明らかにしました。これは優先順位の6位に入っています。
プレストン氏は次のようにリポートしています。「ITベンダーの最高経営責任者10人に最優先事項を質問すると、全員から同じ答えが返ってくるでしょう。つまり失業率が高い状況でも、賢明で、確かなスキルを有する有能な人材確保が最優先であるということです。」
CIOは特に管理職については、確かな情報とデータに基づく意思決定の社風を組織内に定着させることができるような人材を求める傾向にあります。
最後にビジネスインテリジェンスプラットフォームにもっとも重要な項目は、CIOは2012年に膨大なデータのコントロールを目指すという項目で、優先順位リストの4位にランクされています。データ量の急激な増大は世界的に課題となっています。経営責任者はデータセットに含まれる価値ある情報を埋もれさせることなく、活用を目指すことが必要です。
データの増大は昨今話題になっている言葉ですが、過去にこれほどデータ量が急増した例はないとプレストン氏は述べています。
IBMが最近発表した調査結果「2011 グローバルCMOスタディ」によると、最高マーケティング責任者とCIOの優先事項は一致しているようだとリポートしています。急増するデータ量がマーケティング担当重役にとっても大きな課題となっていることから、解決の糸口をBIソリューションに求める傾向が出てきています。