景気低迷時に注目されるBIの効果
【Panorama Software Industry News より】
イギリスにあるソフトウェア開発会社が行った調査によると、厳しい経済情勢のなかでビジネスインテリジェンスのニーズが高まっています。営業活動を強化し、入念に分析したデータや顧客センティメントの正確な測定に基づいて意思決定を実行しようとする企業は、分析ツールの活用によって付加価値を得ることができます。
景気低迷で高まるデータへのニーズ
調査によると企業はあいまいな直感に頼るのではなく、データに基づく確かな経営判断の推進を重視しています。調査を行った小売業のうち、景気低迷時は情報への対応をよりスピーディに行うべきであると回答した企業が91パーセントに上りました。さらに87パーセントの企業が、包括的な最新情報を使える状態にしておくことが非常に重要であると回答しています。
ソーシャルデータ活用のメリット
調査によると企業のBIの活用主体は依然としてIT部門であることがわかりました。これは企業内にセルフサービスBI機能が普及すれば、よりスピーディに課題に対応できるようになる可能性があるということで、今回の調査の極めて重要なテーマです。調査対象となった従業員5,000人以上の大企業では、情報をタイムリーに入手することが困難であるという意見がもっとも多く聞かれました。
「一般的にBI導入作業は、企業全体ではなく一部の部門を対象とする場合が多いことがわかっています。BI導入のための投資は少数のユーザーグループのレポート生成やBI要件に対応するために開始されます。その結果BI戦略が企業規模とうまく連動できず、企業全体としての要件に対応できません。」調査会社の幹部はこのように述べています。
調査会社は、ビジネスインテリジェンスの導入にあたって共同作業での取り組みを行うよう推奨しています。BIは企業全体のIT基盤に広く浸透するだけでなく、ユーザー間のソーシャルなやりとりを可能にして業績向上を促進するはずです。調査会社の最高技術責任者は、ユーザー間の共同作業によってもっとも効果的にBI展開を推進できると述べています。ビジネスインテリジェンスソフトウェアは企業内ソーシャルネットワークの機能を実現しています。
ITの最優先事項
次にご紹介する調査では、多くの企業にアナリティクスを活用したいという要望がはっきりと表れています。企業の最高情報責任者を対象に、2012年度ITで最優先する事項についてガートナーが調査を行ったところ、アナリティクスとBIが首位になり、BIの共同作業機能も4位にランクしました。今年度BIツールおよび共同作業機能を継続的に導入する企業は、競合他社よりもスピーディにデータに対応することができます。