2012.05.14

ビッグデータ戦略の成功の秘訣とは
【Panorama Software Industry News より】

 高度なBIソフトウェアを活用してビッグデータ分析プログラムを導入しようとする企業は費用対効果を懸念しています。「PCアドバイザー」の記事によると、ビジネスインテリジェンスの展開を確実に成功させるためには、投資効果を十分に検討する、入念な財務計画を作成しておくなどの方法があります。

 計画作成は入念に
 金融コンサルタントであるジェフ・マスカレラ氏は、「PCアドバイザー」の記事で次のように述べています。「ビッグデータプロジェクトは課題解決のための新しいテクノロジーですが、その効果が全て証明されているわけではありません。最高情報責任者はこのことをよく認識しておくべきです。BIプロジェクトを開始する前にまずやるべきことは、目的を整理し、BIが収益をもたらすかどうか、その手法と導入期間の目安について十分に検討することです。」

 記事によると、ビッグデータ分析プロジェクトのコストを抑制するために最高情報責任者がもっとも注意すべきことは、投資効果について十分に検討しておくことです。企業にとって有益な価値を生む特定の課題にビッグデータプロジェクトの照準を当てることが大切です。マスカレラ氏は、まず小規模なプロジェクトから導入を開始して導入プロセスが確実に機能していることを証明し、その後段階的に企業全体に拡大していく方法もあると解説しています。

 誤った通念と現実のギャップ
 高度なアナリティクスによるビッグデータ分析技術は、ビジネスインテリジェンスの未来として過剰に宣伝される場合もあります。メディア各社は混乱や誤解を避けるために、システムによって可能になることと不可能なことを明確にしようとしています。

 ビッグデータ分析技術の機能についてはまだ全体像が明らかになっていないという背景があります。「PCアドバイザー」の記事はビッグデータ分析で可能になること、できないことについて一般的に言われている通説をこわすことを意図しています。現実にビッグデータ分析によって、「一見関連性がないように見える」大量の情報をもとに顧客に関する有益な洞察を取得している企業もあります。ビッグデータの統合には入念な準備が必要ですが、この取り組みは企業戦略にとって必要な要素でもあると言えるでしょう。