投資収益率を改善するアナリティクスプロジェクト
【Panorama Software Industry News より】
ビジネスインテリジェンスソフトウェアに投資する企業に朗報です。調査会社「ウェイクフィールド・リサーチ (Wakefield Research) 」によると、ビジネスインテリジェンスによるデータ分析から洞察を取得する企業は、既存の資源をもとに収益を増加させています。また事業の新しい方向性を開くことができる場合もあることがわかりました。またBI導入率が増加傾向にあり、分析ツールが企業経営者からの厚い信頼を集めていることがわかります。
投資収益率の改善
記事によると、アナリティクスプログラムを導入している企業は確実に利益を得ています。分析ツールの活用によって収益が向上したと回答した企業は73パーセントにのぼっています。心理的な効果も大きく、ビッグデータ分析プロジェクトを導入している企業の84パーセントが、効果的な経営判断ができたと確信しています。
今回の調査に関わったCTOタイソン・ハーマン氏は次のように述べています。「ビッグデータは真の価値を生み出すと認識されるようになり、企業経営者の間でもっとも関心が高い項目のひとつになっています。現在、業務目的でビッグデータ活用のために使う技術とスキルは転換点に来ています。高性能なツールでいままでにない種類のデータが分析可能になり、企業は収益メリットとともに競争上の優位性を得ることができます。」
次のステップへ
今回の調査では、データはもはやIT部門だけの領域ではないということがわかりました。95パーセントの企業が、今後はビッグデータ担当の専門職をIT部門ではなく事業部内に配置することを検討しています。企業は収益向上のためにデータを活用する現場で直接情報を分析できるようになります。
分析の成果を改善するために企業が克服すべき課題としては、流入する膨大なデータへの対応とアナリティクス専任の技術者の強化です。半数以上の企業が、データ分析による洞察取得に向けて専任技術者の育成に注力していると述べています。
拡大するデータソースの範囲
利用するデータソースの範囲は拡大し、ビッグデータの進化について多くのメディアがとり上げています。ニューヨークタイムズ紙は物理的な形で作成された資料を分析可能なデータに転換する取組みについて特集しており、企業では手書きの資料をデータベース化する動きもあります。同じようなプロセスで実質的に全ての電子カルテがビッグデータ分析ツールによって解析できる形態に変換できると予測されています。