ビジネスインテリジェンスの進化と市場拡大
【Panorama Software Industry News より】

　ビジネスインテリジェンスはこれまでの技術をもとに進化していくと思われます。BIは今後も多くの意味で業界の様相を一変させると予測されています。他の重要な技術要素や情報技術戦略との併用によってビジネスに変革をもたらします。企業経営者は意思決定の改善と進化にアナリティクスが役立つことを認識する必要があります。

　重要な機能
　「データウェアハウジング・インスティテュート (TDWI) 」は、新しい技術開発によって変革が進んでいるビジネスインテリジェンス市場に関する記事を掲載しています。第1の変化は、セルフサービス機能の導入増加です。TDWIはBIの長期的な進化のなかでもBIが拡大している現在の状況は最大の要因であると述べています。

　セルフサービスにつづく重要な機能は、BIデータを一元化して表示するビューであると説明しています。全てのデータを一元化することで利用できるデータの種類が従来よりも格段に多くなり、これによって明確な数値データに基づく意思決定の効率化を図ることができます。

　またソーシャルメディアは消費者コンピューティングの重要なトレンドです。企業はソーシャルメディアの膨大なデータを活用して顧客センティメントを調査する方法を獲得しました。そのプロセスを行うために非構造化データを分析できるBIに関心が集まりました。ソーシャルメディアは適切なツールがあれば無料で消費者の意見やニーズを企業に提供することができると言えます。

　TDWIによると、BI活用によって意思決定のスピードは加速しています。従来のアナリティクスツールでは履歴データを見るだけでしたが、新しい技術では企業内の情報の流れを分析し、すぐに活用できる洞察を生成できるようになりました。これは将来の業績を正確に予測し、即応性の高い長期的な戦略を策定するための重要な機能です。

　拡大するBI市場
　IT責任者はBIの新機能に高い関心を寄せています。IDCによると、BI市場は2016年度にかけて毎年9.8パーセント増のペースで成長が続く見込みです。世界経済の低迷後、企業によるBIへの支出が急速に回復しています。この傾向はビッグデータアナリティクスやこれからのデータ活用の有効性についてメディアが頻繁にとり上げたためであるとIDCは分析しています。