進化する空港でのビジネスインテリジェンス活用事例
【Panorama Software Industry News より】
空港の業務は非常に専門的で複雑です。空港では乗客の満足度と安全のバランスを維持するとともに、日々多くの乗客の要求に適切に対応する必要があります。「2012年度 SITAエアポート・トレンド調査」によると、経営者はこの1年間支出を抑える傾向にありますが、明らかに優先的に支出を行う分野もあり、重点的な支出を行う項目としてBIツールが検討されています。
注目を集めるBIの共同作業機能
今回のSITAの調査によると、経営者がBIに高い関心を持っていることがわかります。アナリティクスツールを導入しても特定の部署だけで専有するという状況を避けるため、空港では社員間の共同作業やデータのやりとりを円滑にするソーシャルビジネスインテリジェンスが注目を集めています。BI導入の理由として、経営者の半数以上が共同作業の円滑化と回答しています。
また経営者がBI活用によって具体的なプロセスの改善を期待していることがわかりました。回答者の40パーセント以上が顧客に伝達されるデータの精度、全体的な作業時間の短縮を期待しています。
データの共有化は今年度の調査での重要な項目です。空港経営者の狙いは自社のシステムだけでなく取引先のシステムからも幅広く情報と洞察を取得できるようにすることです。およそ半数以上の空港がすでに政府とのデータ共有を実行し、2015年までに航空会社とのデータ連携システムの構築を目指す空港は80パーセントに上ります。
BI導入が多くの業種で増加
ビジネスインテリジェンスは大企業だけがメリットを得るツールではありません。実際、次世代BIは従来よりもさまざまな業種で活用され成果を上げています。「ソフトウェア・アドバイス」に寄稿するマイケル・コプロイ氏によると、中堅企業もBIによって多くのメリットを実現でき、今後幅広い業種で導入が拡大すると予測しています。
大企業ではBIによって複数の部署でデータを比較できるというメリットがあります。一方、中堅企業では管理職が一度に複数の部署のデータを確認しなければならない場合が多いと言われています。最近のBIはシンプルで、単一のダッシュボードで関連するデータを幅広く分析でき、わかりやすく、有用で使いやすいビューが作成され、中堅企業の経営者にとって非常に有用なツールになっています。