モバイルBI導入成功のカギとは
【Panorama Software Industry News より】
華々しく宣伝される新しい技術は導入までのプロセスにあまり時間をかけず、入念な計画立案をしない場合があります。テックターゲットによるとこれはモバイルビジネスインテリジェンスを導入する場合にしばしば見られる現象です。経営者はユーザー主体のIT技術導入の要望に対応するべきですが、IT部門はモバイルBI導入前に明確な目標設定と計画を必ず行っておくべきです。
重要な機能を把握する
モバイルBIの戦略的目標を設定して適切に展開すると、企業に多大な利益をもたらす可能性があります。ところが、明確な目標を設定しないまま経営者が単純にモバイルダッシュボードを追加導入する場合は、問題が発生する懸念があります。ジル・ダイシュ氏によると、多くのBIユーザーがモバイルダッシュボードの素晴らしい機能に目を奪わるかもしれませんが、ユーザーが使える新しい機能についてはあまり検討していない場合があります。例えばダッシュボードをどこで使用していても、同僚ユーザーとの共同作業ができる機能は大変効果的です。
「テックターゲット」によると、モバイルBIを定着させた食品メーカー、「イルズシーズニング・アンド・フレーバーズ」 (Illes Seasonings and Flavors) のIT責任者レス・ハウエル氏は、モバイルBIによる業務改善の成果について、具体例を挙げて説明しています。この企業のカスタムアプリケーションはiPad向けに設計され、Appleの主要なプログラムに見られる多くの機能を搭載していました。BIに慣れていないユーザーでもタブレット端末操作の知識があれば、ダッシュボードの新しい機能を容易に習得することができます。
企業はモバイルBIの機能を有効に活用するための手法が確立できれば、すぐに実践に移すべきです。ITコンサルタントのデビッド・エド氏によると、段階的に導入する方法を実行するとメリットが得られると述べています。
時間と場所を選ばないビジネスを実現
「ソフトウェア・アドバイス」に寄稿するマイケル・コプロイ氏によると、モバイルBIによって責任者が時間と場所にかかわらず営業データを活用できるようになるという環境の変化が起きます。企業経営者および営業担当者は、自宅や外出先から重要なデータを詳細に観察することが可能になると述べています。このようなプログラムの開発が今後収益に結びつくと認識しているBIベンダーが増加しています。経営者がモバイルBIを活用して高度な分析ツールにアクセスする時代がまもなく到来します。