政府機関のビジネスインテリジェンス活用
【Panorama Software Industry News より】
いままでにないデータソースの出現と分析ツールの進化によって、ビジネスインテリジェンスはある意味で再生の時期にきています。ビッグデータや非構造化データを分析可能な状態にするツールに絶大な効果があることは、民間企業はもとより政府機関でも広く認識されています。「テックアメリカ・ファウンデーション (TechAmerica Foundation) 」によると、政府機関でビッグデータ活用が活発になる道は意外に近いかもしれません。
改善の可能性
「テックアメリカ」の調査によると、政府機関では2つの重要な傾向があると解説しています。ビッグデータを分析するツールが手頃な価格になり、普及するにつれて、ビッグデータは幅広い業界で利用されています。記事によるとデータ分析の精度が高くなれば、現行の基幹となるプロセスを転換できる企業が多くの業界で増加すると予測しています。例えば医療機関、教育機関、科学技術研究機関などは、これまで分析できなかったデータの活用によって成長を続けています。
新規に取得するデータソースを活用するための第1の手順は、データの定義です。多くのビッグデータ関連製品が市場に投入されているなかで、ビッグデータの定義についてはIT業界でも様々な意見が分かれています。記事によると、ビッグデータとは「大容量、高速、複雑、変化しやすいデータである」と定義し、標準的な分析ツールでは十分に活用できないため、特殊な分析プロセスが必要であると述べています。
企業や政府機関が導入を希望するデータ管理ソフトウェアは、容易に入手して展開できる可能性があります。「テックアメリカ」によると、ビッグデータ分析ツールを導入する場合、まったく一から開始する必要はなく、従来から使用しているデータ管理システムをベースにして構築することができます。ただしユーザーのトレーニングは重要であり、ユーザーがビッグデータ分析を使いこなすスキルを修得するよう支援する必要があるでしょう。
2種類のデータの違いを認識するには
データ活用と管理の次の段階では、構造化データと、これまでにない新しい洞察を提供するデータの違いを認識することが重要です。「インフォメーションマネジメント」に寄稿するジム・ハリス氏によると、ビッグデータについてはデータ管理とアナリティクスの成功事例の前提が通用しない場合があることをIT責任者は認識しなければなりません。
この数年で企業はデータの質を維持し、保存する方法を確立してきましたが、新しいデータソースの出現によって従来の手法を見直すことが必要になるでしょう。これによって業績の改善の見込みが高まる可能性があります。