2013.03.13

ビッグデータの多大な将来性
Panorama Software BI Blog より

 ビジネスアナリティクスの活用は、いまや意思決定者がもっとも重視する中心的課題となり、ビッグデータという言葉も企業経営者やIT管理職の間でごく一般的な用語になっています。ガートナーの調査によると42パーセントの企業が2013年末までにビッグデータソリューションに投資する予定であることがわかりました。企業経営者はビッグデータ分析の効果について理解を深めています。

 ガートナーの調査担当副社長、ダグ・ラニー氏は次のように述べています。「企業はビッグデータについての理解を深めており、ビッグデータによってビジネスが今までにない形へ転換するという実感を得ています。企業とIT担当の経営陣の間では、情報は企業が有するもっとも価値ある資産のひとつであると認識されています。」

 マーケティングは特にビッグデータが業務プロセスの転換に役立っている分野です。ソーシャルやモバイル機器などの新しい技術の進歩を取り入れることによって、マーケティング担当者は従来よりも多くの情報量を自由に使えるようになり、顧客動向の分析が可能になります。

 ビッグデータを使った課題への対応
 企業は効果的なデータ分析を通じて、業務プロセスの改善を実践しています。特に広告宣伝に関して、この効果は顕著に表れています。最近の「CSOインサイト」の調査によると、現在の環境では、営業部門は売上増加のために必要な情報を必ずしも取得できていないことが明確になりました。一方、ビッグデータを導入している企業では、マーケティング部門が従来は入手できなかった高いレベルの洞察を営業部門に伝達することができるようになり、もっとも収益率が高くなる見込みの案件に集中的に取り組み、高い成果を上げています。

 調査によると、以下のようなさまざまな課題により、マーケティング担当者の予測と実際の営業担当者の業績に70パーセントもの大きな差が生じています。ビッグデータと予測分析によって以下のような課題の大半は解決が可能になります。

 - リアルタイムの情報の不足:およそ半数の経営者が、例えば電話中などには重要な情報がスピーディに取得できないことが多いと回答しています。ビッグデータ分析ツールは大規模なデータを整理するのに非常に効率的であり、リアルタイムBIの活用に道を開く可能性があります。

 - ROIの実現:企業は高い収益目標の設定を続けていますが、この達成が困難になっていると多くの企業が回答しています。ビッグデータの予測機能により新しく投入する製品群が投資収益率目標を達成するかどうかという可能性を、適切に判断することに役立ちます。

 - マーケティング戦略の不備:ソーシャルメディアやモバイル機器などのITの発達によって新しい販路への広告が可能になり、マーケティングが新たな課題として浮上しています。ビッグデータ分析によって顧客基盤をより詳細に分析し、理解することが可能になるでしょう。