データ可視化を企業戦略に統合する
【Panorama Software BI Blog より】
アドバンストアナリティクスは、当初NASAや研究所の研究者などによって開発され、科学の分野でスタートした技術です。その後、IT産業の手によってユーザーが使うレベルにまで次第に発展してきました。
現在多くの人が「マネーボール理論」という用語をよく知っています。これはアメリカメジャーリーグのオークランド・アスレティクスが使った用語で、チームが勝つための戦略をデータ分析にもとづいて策定することです。ニューヨークタイムズのグラフィック担当編集長ジョー・ワード氏は以前、クリーブランド・インディアンズのスカウトを行っていました。最近マネーボール理論がスポーツ界全体に広がっていることについて、次のように述べています。
「私は生体力学を研究してきたので、スイングを生体力学的に分析し、その分析結果をバッティングに活かすようにしました。選手にあまり多くを語らず、選手にはあまり深く考えさせないようにします。選手には簡潔なデータを提示すると納得させることができます。」
ワード氏はデータ可視化が今のように普及した理由、特にデータの簡潔さについて解説しています。データを簡潔に提示すると複雑な事項の理解を促進でき、これが野球以外のスポーツに広く採用されるようになり、最近では産業界にも採用される動きが出ています。
データ可視化を取り入れる企業
BIが市場に投入されてからすでに数年が経過していますが、IT専任でない企業経営者がBIに関心を持つようになったのはごく最近のことです。その理由は、ITソリューション技術の進化により、専門知識がなくてもBIレポートの活用が容易になったためです。
「スマートデータコレクティブ」によると、企業におけるデータ可視化のメリットは、企業のありとあらゆるデータのニーズに対応できることであると紹介されています。例えば取引データ、営業に関するデータなどすべてのレポート、エグゼクティブ・ダッシュボード、KPIスコアカードなどの分析に役立ちます。
データの可視化で重要なことは、関連する情報を、全ての部署にタイムリーに配信する機能です。例えば営業担当者がある製品の売上について、販売が好調な地域を把握したい場合は、Twitter可視化ツールが便利です。リアルタイムで地図、グラフなどの画像データを作成することができます。一方、マーケティング担当者のメリットはこの同じツールを使って、必要に応じてさまざまな情報を収集できることでしょう。
データの可視化を成功させるには、まずメインで使用するデータウェアハウスに情報を統合する必要があります。時間がかかりますが、将来的にメリットを得る可能性は大きいでしょう。