多くの企業が価値を認めるビッグデータ・アナリティクス
【Panorama Software BI Blog より】
2012年末の調査によると、ほぼ全ての専門家および調査機関がビッグデータ・アナリティクスを主要なITトレンドとして認識していたようです。今年3月から行われているガートナーの調査では、IT担当の経営幹部のうちおよそ80パーセントが、すでにビッグデータツールを導入した、あるいは2013年末までに導入を計画していることがわかりました。ビッグデータツールが普及し始めたのがわずか1年ほど前であることを考えると、増加のスピードがいかに早いかがわかります。
調査会社IDCの副社長ヘンリー・モリス氏は次のように述べています。「競争優位性を獲得するために膨大な情報を管理し活用するニーズがあることから、ビッグデータ・アナリティクス関連製品の市場規模が拡大しています。」
IDCによる別の調査でも、世界のソフトウェア関連製品への投資金額は2012年に全体で3.6パーセント増加すると予測され、その中でもビッグデータは、クラウドコンピューティング、データアナリティクスと並んでもっとも成長を牽引する製品のひとつとしてとり上げられています。またアプリケーションの開発についても、ビッグデータはこの数年、他のソフトウェア製品よりも大幅に成長のスピードが速かったことがわかりました。
ビッグデータの急速な成長には多くの要因がありますが、そのひとつは多くの目的に使える「多用途性」です。ビッグデータアナリティクスが登場する以前は、ソフトウェアツールおよびパッケージソフトは特定の目的を遂行するために使用されていました。現在、ビッグデータが有用なツールであると評価されているのは、個別の企業の具体的なニーズに対応するようにカスタマイズできる多くの機能を持っている点です。
ガートナーの調査担当副社長ダグ・ラニー氏によると、情報は企業の最も有用な資産であると言われています。情報価値評価モデルを適用することによって、企業経営者は情報管理、セキュリティ、リスク、購買、活用、製品化などについて、より多くの情報に基づいて経営判断ができます。
アメリカのIT情報サイト「シリコンアングル (SiliconANGLE) 」のブログ記事によると、ビッグデータの革新的な機能について次のように説明しています。
情報の保管:クラウド、モバイル機器、ソーシャルメディアなどの新しいプラットフォームが、空前の規模とスピードで膨大なデータを生成しています。これまでのような分断化された情報保管システムでは効果的な情報管理が不十分です。ビッグデータツールの活用によって膨大な情報の保管、整理が簡単になります。
セキュリティ対策:これまでサイバー・セキュリティツールがあまり役立たなかった分野で、ビッグデータを活用しようとする動きが見られます。特に、不正防止、違反のスピーディな発見に非常に効果的であることがわかっています。
経営の改善:ビッグデータには投資利益率を予測する機能があり、これを活用することで効果的な予算管理が可能になります。