技術革新により成長を続けるBI市場
【Panorama Software BI Blog より】
最近のビジネスインテリジェンス市場は活況を呈しており、さまざまな調査結果から需要が増加しているという専門家が多くなっています。特にアジア地域での成長がもっともめざましいと予測する調査結果があります。
ITコンサルティング会社 PACのフィリップ・コーネリ氏は次のように述べています。「この10年間、ERP、CRM、SCMなど大規模なシステムに多額の投資がされ、業務の効率化という点では大きなメリットが実現されましたが、業務を推進するための情報管理の改善については十分とは言えません。」
PACの調査によると、BI市場は最近急速に成長しおよそ420億ドルの規模になっており、今後も毎年およそ7パーセント成長を続けると予測されています。いまBIは転換期を迎え、ERPベンダー1社からすべての必要なシステムを購入する形態が終わり、最先端のソリューションを獲得するための最も効率の良いBIシステムの組み合わせを導入しようとする傾向があります。
コーネリ氏は次のように述べています。「ビッグデータ技術とインメモリコンピューティングの出現について今後も注目するべきです。この2つの技術の開発の進歩は急速ですが、市場としてはまだ成長の余地があり、今後も新しい技術や投資が必要になってくるでしょう。」
明確な目的に対応するBI新時代へ
かつてERPなどの大規模なシステムは、大量のデータ保管機能と、意思決定責任者に画期的な洞察を提供する機能で人気を博していました。しかしERP導入によって成果を得るためには、しばしば長い期間を必要とし、成功率が非常に低いことから投資することに疑問をもつ経営者が非常に多くなっていました。
一方ビジネスインテリジェンスには非常に明確な目的を達成する機能があります。システムを全面的に見直すのではなく、企業の業務の喫緊の必要性に合わせて新しいソリューションを部分的に展開することも可能です。
「データインテリジェンス」の社長、マイク・アスキュー氏はBI計画の成功のために具体的に何が必要かについて意見を述べています。ビッグデータアナリティクスなどの新しいソリューションは膨大な量の情報を蓄積することが可能です。クラウドコンピューティング、モバイル、ソーシャルメディアプラットフォームなどが普及すると、この機能が非常に有効になります。
BIの機能は予想以上に有効であるということを発見する企業が増えています。アスキュー氏が指摘するように、BIは市場、サプライチェーン、財務状況、事業構造などの企業独自のルールに関する有用なデータをリアルタイムで提供することができます。