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  7. 医療機関で期待されるビッグデータアナリティクス
2013.05.30

医療機関で期待されるビッグデータアナリティクス
Panorama Software BI Blog より

 米国テキサス州の医療機関「ベイラーヘルスケアシステム」で生物統計の専任を勤めるリチャード・ギルダー氏は、数年前、「クレメンタイン (Clementine) 」という優れたソフトウェアの機能に関心を持ちました。これは分析機能を持つデータマイニングソフトウェアで、独自の洞察を提供する機能があります。しかしライセンス購入コストは1ライセンス1ユーザーあたりおよそ30万ドルと非常に高価でした。その後数年が経過し、ライセンス費用の改定によって購入しやすくなり、およそ3年前にギルダー氏はこのソフトウェアを導入し、現在ではデータマイニングプログラムの基幹システムとして運用しています。

 従来、医療業界では膨大なデータを保有しているがその情報を十分に活かしていないと指摘されていました。ギルダー氏は次のように述べています。「データ視覚化が可能なだけではなく、以前は理解できなかった内容が理解できるような方法でデータが表示される点が優れています。」

 セルフサービスアナリティクスツールが普及し始め、医療機関をはじめ多くの専門機関で広く活用されるようになりました。膨大なデータセット検索するアルゴリズムを活用して通常は発見できないような関連性を明らかにすることができます。

 革新的なメリットが期待できる
 ビッグデータをはじめとするアナリティクスツールは、すでに多くの業界で革新的技術として認識されています。医療機関は独自の課題を抱えている場合が多く、その課題は新しい規制要件への対応から、脆弱なネットワークのセキュリティ強化対策まで多岐にわたっています。

 医療機関向けITソリューションを提供する「HITコンサルタントメディア」の記事によると、ビッグデータの具体的な導入メリットとしては、コスト効率の改善などが可能になると紹介しています。

 アメリカでは「医療費負担適正化法」などの新しい法的規制が制定される場合に、多くの医療機関がその要件に対応しようと努力しています。例えば「医療費負担適正化法」に対応するには電子カルテシステムの導入が必要です。高度なアナリティクスを活用するともっともコスト効率のよいITソリューションを開発し、運用コストを大幅に削減することができます。

 一方、診断能力の向上にビッグデータを活用している医療機関もあります。例えばがん細胞と正常な細胞を比較することによって、疾患の特定とともに最善の治療方法をよりスピーディに確定することが可能になります。