2013.06.10

IT技術の進化とこれからの企業戦略
Panorama Software BI Blog より

 IT技術はここ数年で非常に目覚ましい進化を続けています。経営者は新しいテクノロジーが自社の経営計画に適合するかどうかに強い関心を持っています。企業は新しいITを企業戦略と直接結びつけ、技術革新をとりいれることによって業務の変革を進めたいと要望しています。進化を続けるBIソフトウェアはIT戦略を構築するうえで大変重要な役割を担っています。

 最高技術責任者の予測
 フォレスターリサーチによると、北米で開催された「最高技術責任者 (CIO) フォーラム」で、企業のIT戦略の方向性について、一定の傾向が明らかになりました。フォレスターリサーチによると、今後はクラウドがIT環境の整備に向けて主要な展開方法になると経営者の85パーセントが予測しています。パブリッククラウドは、当初リソース共有への新しい急進的な取り組みがやや不信感を買った時期がありましたが、現在は企業の計画の一部として定着しています。

 記事によると、IT部門の中枢的な役割は2020年までに終わり、組織の再構築が必要になると経営者の90パーセントが予測しています。また、さまざまなテクノロジーの活用に習熟する専門家が他のIT以外の部門でも必要になる見込みです。このような傾向は最近企業で一般的に見られる現象と一致しており、各部門の責任者がシステムの購入、展開、運用について従来よりも権限を多く持つようになっています。

 BIの展望
 上記のような傾向は今後のBI展開を示唆しているようです。例えばクラウド経由でソフトウェアを実行すると、社内設置のハードウェアや、時間のかかるソフトウェアのインストール、アップグレードなどが必要ありません。そのためSaaS BIを導入して社内および社外の情報を評価分析する企業ではクラウド経由でのシステム運用を進めています。またBIはすでにIT関連部署以外の部門でも一般ユーザーによって活用されているシステムであり、今後「ポストIT」の時代にも企業の一部として存続を続けると予測されます。セルフサービスBIはあらゆるスキルレベルの社員が使用することを想定しています。

 ガートナーの調査によると、アナリティクスソフトウェアの売上が急増していることは、その傾向を裏付けています。記事によるとIT部門以外の部署によるBI導入が進み、SaaSはある種の日常的なデータ活用のシステム運用の主力になりつつあります。