クラウドBI導入前の確認事項
【Panorama Software BI Blog より】
さまざまな業界でクラウドコンピューティングおよびBIの活用が広く普及していることは、現代のビジネス社会の重要トレンドです。この二大要素によって多くの企業で日常業務を運用する方法の抜本的な改革が進んでいます。2012年に行われた調査によると、この2つを組み合わせたソフトウェアプラットフォームもまた増加傾向にあるようです。実際に、BIはクラウドコンピューティング市場全体でもっとも成長のスピードが速い分野として知られています。
クラウド基盤でBIおよびアナリティクスを導入することによって、日常業務が大幅に改善され、企業全体の最終的な収益改善にも非常に役立つと期待することができます。とはいえ、すぐにBIの契約をするのではなく、まず多くの重要な検討事項を見直すことが必要です。
市場の動向
「クラウドビジネスサミット」を毎年主催しているソーガタックテクノロジー (Saugatuck Technology) 社は2012年の半ば、BI市場に関する調査を行い、現在、過去、将来のクラウドを基盤とするBIおよびアナリティクス市場の動向について発表しています。2011年の調査では、回答した企業のうち年度末までにアナリティクスを導入した企業は13パーセントと、市場が大きく成長する兆しは見られませんでした。しかしながら、今回の調査では、導入する企業数は今後次第に増加する見込みであることが明らかになりました。
調査によると、2012年から2014年にかけてクラウドを基盤とするBIは年平均成長率84パーセントというペースで増加を続ける見込みです。この調査結果を受けて、今回の調査に携わったブレイン・ドーレイ氏は次のように述べています。「クラウドを基盤とするBIの導入によって、企業内でBIがアナリスト以外の一般ユーザーに拡大することは確実です。」
BI導入前に企業ニーズの調査を
企業経営者が単にトレンドに乗るための手段としてBIを導入することは、あまり賢明な選択ではありません。導入前にBIソリューションが自社のニーズに適合しているかどうかを精査する必要があります。
情報サイト「デジタルジャーナル (Digital Journal) 」のコラムによると、BI導入の判断には企業のBIニーズの範囲、価格設定、ベンダーによるサポート体制、セキュリティ、モバイル機能などを十分に検討する必要があります。なかでもモバイル機器の統合機能はもっとも重要な機能のひとつでしょう。社員の間でタブレット、スマートフォン、ノートPCなどのモバイル機器の人気がますます高まっていることを考慮すると、今後モバイル機能に対応するクラウドBIの需要が増加するでしょう。
リアルタイムでデータにアクセスする機能も重視されています。ビジネスの意思決定スピードが加速しているいま、企業は最新のアナリティクスを検討し、十分な情報に基づく意思決定を行うための手段としてBIを活用できるようにする必要があります。最終的に、BIソリューションは企業内のあらゆる部門のユーザーが使いこなせることが理想的です。