医療機関で普及するBI
【Panorama Software BI Blog より】
医療は特に変化の速い業界です。新しい課題が発生すると、それらに適切に対応するために新しいソリューションの開発および導入が必要になります。医療機関では経営判断を改善する基礎としてBIで正しく分類、分析し、活用できるソフトウェアプログラムの需要が非常に高まっています。
医療機関向けにソリューションを提供する「HIMSアナリティクス」が行った、「2013年アメリカ医療機関BI調査」をみると、この結論に関する具体的な証拠が提供されています。また、多くの専門家がソリューションの多くの使用目的を指摘しています。医療機関の管理者はソリューション導入の意思決定を行う前に事実を見直すことが重要です。
HIMSSによる調査結果
HIMSS (Healthcare Information and Management Systems Society) は、医療機関の運営管理に影響を与える主な傾向について、調査を行っています。今年の調査ではBIおよびアナリティクスは、医療機関で100パーセントの普及には至っていないものの、それに近い数字で確実に拡大しつつあることがわかりました。
調査によると、500以上の医療機関から得た回答に基づき、2013年時点でおよそ46パーセントの病院がBIおよびアナリティクスを導入しているとしています。さらに、その中でも半数以上がHIS(医療情報システム)およびEMR(電子カルテ)プラットフォームと直接組み合わせて使用したいと回答しています。
HIMSSでアナリティクスの調査担当部長ブレンダン・フィッツジェラルド氏は次のように述べています。「今回の調査結果から、医療機関のHIS/EMRソリューションに組み込まれたツールを通じてデータを管理、抽出し、分析する機能が現在市場で注目されているということがわかります。」
さまざまな活用形態を詳細に調査
小規模の医療機関は、ビッグデータやアナリティクスの効率的な活用は大規模の医療機関だけの領域であると考えている場合があります。とはいえ、活用に前向きな医療機関もあります。データ分析およびアナリティクスが医療機関でどのように役立っているかという実際の活用事例を注意して見る必要があります。
医療機関向け情報サイト、「EHRインテリジェンス (EHR Intelligence) 」によると、米国医療オンコロジー協会がそのようなソリューションを4月に導入し、がん患者の治療履歴の詳細な調査研究ができるようになりました。このデータを集積することによって、新しい入院患者向けの情報提供量を大幅に増やすことができます。
またEHRインテリジェンスの別の記事によると、医療機関ではデータを適切に分類してBIで分析することが重要です。リスクに応じて患者グループを分類することによって患者の再入院の削減に役立つとともに、関係するすべての部門の業務時間の短縮、コストの削減が期待されています。