2013.11.07

小売業界のアナリティクス活用事例
Panorama Software BI Blog より

 アナリティクスおよびビッグデータは企業ITの分野でますます注目を集めています。インフォメーションマネジメント (Information Management) によると、ベンタナリサーチ (Ventana Research) 社の最近の調査結果が紹介され、ソーシャルメディア、共同作業ツール、モバイル機器、クラウドコンピューティングなどに比べて、企業はアナリティクスをもっとも重要な最優先ツールとして考えていることがわかりました。ビッグデータの優先度は5位にランクされていますが、ビッグデータは色々な意味でアナリティクスと連携して活用されるため、かなり重要視されていることは事実でしょう。

 Ventanaの調査結果によると、顧客情報の新しい情報源を利用するアナリティクスは顧客に関するより幅広い知識情報基盤を企業に提供し、企業の競争優位性を高めます。これによって収益を創出する営業活動や取り組みなどを効果的に推進することができます。特にインターネット通販事業を展開する企業ではこの傾向が強くなっています。インターネット通販事業は好調を続け、Amazonなどは参入した時期の予測をはるかに超える勢いで成長しています。アドビ (Adobe) はデジタルマーケティングを支援するソフトウェア、「マーケティングクラウド (Marketing Cloud) 」により企業活動に貢献し、成長を続ける見込みです。

 アナリティクスがシェアを拡大
 ベンチャービート (VentureBeat) によると、米国のネット通信販売サイトの大手500社では、Webサイトでの売り上げの72パーセント、すなわち金額ベースで10ドルのうち7.2ドルは、何らかの形でアドビ社のマーケティングクラウド (MarketingCloud) から流れ込んでいます。アドビでは今月下旬の感謝祭、ブラックフライデー、サイバーマンデーと続く連休に大規模なセールが行われ、記録的な売上を達成する見込みであると予測しています。

 営業戦略の本質
 企業収益を高めることができるような確かな営業活動やマーケティング活動を実施し、利益を得るために、高度なアナリティクスの活用が重要になっています。小売業において営業とは元来、もっとも主力の活動であり、適切な顧客データを効果的に活用して収益増加につながる販売活動を実施することができます。さらに顧客に対しても価格のメリットを提供できるでしょう。このように顧客サービスと収益の一挙両得を得るもので、小売業の活用例として好例でしょう。

 例えば、感謝祭など年末にかけて祝日が多いこの時期には、昨年の祝日期間中の購買履歴に関する顧客情報の確認が役に立つでしょう。販売好調だった品目、不調だった品目を詳細に調べることで、販促活動で強化するべき品目がわかるでしょう。新製品については、過去のベストセラー商品と並行してどのように売るかを詳細に計画することが必要になります。