アナリティクスでマーケティング戦略を強化
【Panorama Software BI Blog より】
マーケティングは現代の経営活動のなかでもビッグデータおよびアナリティクスを主に活用してきた最初の分野であり、これまでもかなり有益な成果を上げています。ビッグデータおよびアナリティクスツールはマーケティングの領域で常にその価値を発揮し、顧客の求めるものを効果的に把握できる手段を企業に提供しています。その結果、企業にとっても消費者のためにも顧客エンゲージメント(企業と顧客の結びつき)の強化に役立っています。
マーケティングは文系ではなく理系の技術
コンピュータワールドの記事によると、アジア・デジタルマーケティング・アソシエイション (ADMA) の副社長ドミニク・パワーズ氏は、アナリティクスの活用によってマーケティングの手法が大幅に進歩したと述べています。「マーケティングはいまや科学です。マーケティング担当者はデータ視覚化ツールやマーケティング自動化ツールを利用できるようになり、顧客層のくくりを越えて顧客のニーズを理解することが可能になりました。」
パワーズ氏は、パーソナルケア製品の巨大メーカーP&Gが顧客エンゲージメントを高めるためにアナリティクスを活用し、多大な利益を達成している事例を紹介しています。P&Gでは、ある地域に関する外部のデータを収集し、その顧客集団についてさまざまな指標を分析することで、マーケティング施策による見込み顧客の関心を集めることが非常に高い収益につながると判断しました。他にも市場調査会社ニールセンやネット通販を行う韓国のロッテなどが同様の手法を実践し、高い成果を上げています。
先例にならう
上記の例は大企業の例ですが、企業の規模や業種にかかわらず、アナリティクスを最大限に活用するBIプラットフォームの活用により利益を得ることが可能です。ガーディアン (Guardian) によると、マーケティングにアナリティクスを使い始めたばかりの企業、アナリティクス導入を検討している企業には、特に成功事例が役に立ちます。
記事によると、ビッグデータ自体の量にとらわれることは必ずしも賢明ではありません。すべてのデータを収集しようとするのではなく、適切なデータだけを抽出して利用することが重要です。また適切なデータを抽出するにはできるだけ多くのデータからくまなく検索し、あらゆる方向から見落としがないように確認することが必要です。
さらに、ガーディアンはビッグデータプロジェクトを他の業務と切り離して扱う危険性を警告しています。可能なかぎり最善の効果を得るためには、ビッグデータプロジェクトを企業全体のIT基盤に完全に統合する必要があります。