ビッグデータアナリティクスで消費者心理を分析
【Panorama Software BI Blog より】
ビッグデータおよびアナリティクスは、本質的に理数系の言語をもとに開発されています。このようなツールはデータサイエンティストが経営陣の前で具体的な成果への方向性を説明する手段として説明され、展開されます。企業収益のプラスという成果によってこれらのツールの価値を証明することが理想的でしょう。しかしBIの側面だけを見ると、BIの潜在的な能力を十分に発揮できないことになる場合もあります。
個人の要素の影響
それは、ビッグデータプロジェクトにおいて人が果たす役割は、消費者として、企業人としてのどちら側の立場でもその価値は重要であり、過小評価できないためです。ガーディアンによると、消費者はデータをかなり個人的なレベルで利用したいと要望しています。したがって企業が顧客データを詳細に調べ、行動を起こす場合には、当然人的要因を念頭に入れておくべきです。
データファブリック企業クラックス (Krux) 社のCEOトム・シャベズ氏によると、企業が利用しているビッグデータの生成される情報量が膨大であり、その内在する価値を考えると、それらのデータを生成している人々を企業が理解できない場合には、壊滅的な失敗をもたらす可能性があります。
Twitterを使って顧客心理を分析するIBM
最適なアナリティクスツール、データ視覚化ツールなど必要な手段を使い、時間をかけて顧客の性格や好みを分析する企業は、かなりの成功を収めることができるでしょう。ビジネスインサイダー (Business Insider) によると、現在IBMは試作的な技術の開発に取り組んでいます。この技術が完成すると、顧客のTwitterの書き込みを分析して一般的な顧客感情や嗜好に関する情報を収集することが可能になります。最終的にはもっとも効果的に顧客層を絞ったターゲットマーケティングや広告を実施することを目標としています。
カリフォルニアにあるIBMのアルマデン研究所 (Almaden Research Center) でユーザーシステムと経験リサーチグループの責任者を務めるミシェル・シュー氏は、今回の研究におけるIBMの目標を次のように説明しています。
「Amazonのように顧客の行動パターンを分析する手法以上のことを行う必要があります。」シュー氏は次のように述べています。「IBMでは、ひとりひとりの顧客に関する個人の情報を収集するためにソーシャルメディアを使おうとしています。例えばこの人は全体にどのような影響を与えるか、この人は感情的な柔軟性があるか、などです。性格が異なる人々は求める商品も異なります。」
このような方法を会社がまだ実践していない場合は、同様の取り組みが可能かどうかを調べる必要があるでしょう。IBMの技術はまだテスト段階ですが、個人データの価値についてのIBMの考え方を採用し、販売やマーケティング戦略の立案時にこのような注意をしてデータを扱うことを取り入れてもいいでしょう。