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2016.06.19

「ダークデータ」とは何か?企業データ活用のあるべき姿とは
Panorama Software BI Blog より

 このコラムの読者のみなさんは、おそらくデータやビジネスインテリジェンスについて詳しいと推測するのですが、ここ数年データが進化し膨張する事態に対応されてきたことでしょう。現在「スマートデータ」と呼ばれるデータがあり、これはビジネスの実践やより効率よい意思決定に役立ちます。しかし招かれざる客であるにもかかわらず現れる、「ダークデータ」というものの存在を忘れてはいけません。企業は何年もにわたる事業活動の結果、膨大なデータを収集し保管していますが、それは当然のことでしょう。誰もが、あらゆる種類のデータをすべて残しておかないと不安にかられるという感覚 (FOMO) を持っているのですから。

90% of data is dark(英文) 90% of data is dark

 私たちはデータを手軽に入手できることから、何もかもを保存すべきであると思っています。簡単に言うとこの保存される情報のすべてが、役立つ形で活用できる「スマートデータ」になるか、あるいは「ダークデータ」のどちらかになるのです。

 最近専門家の間では、データの管理統制が不可能になりつつあることが言われています。私たちは単純に善意のデータ貯蔵・保管者ですが、どうも自分たちの処理できる能力を超えてデータを保存していることにその原因があるようです。保管しているすべてのデータのうち有用なものは10% で、残る90%は有用でないだけではなく、保存にコストがかかりリスクも伴うと言われています。この90%を専門家は「ダークデータ」と言います。コンサルティング会社ガートナーによると 、ダークデータは「企業が事業活動の過程で収集、処理、保存するが、ほとんどの場合他の目的で活用できなくなった情報資産」[i]と定義されています。したがって、実質上所有してはいるものの、そのデータの分析を行ったり、そこから目的を達成することはありません。

 さらにダークデータには企業にとって少なからずリスクを伴うものもあります。ダークデータの中にはクレジットカード情報などの極秘情報が漏えいされた場合に、法的リスク、規制上のリスクがあるものがあります。また特別なノウハウや活動、将来の取引が漏えいされた場合などの機密情報のリスクも考えられます。

 IT情報サイト「Techopedia(テクノペディア)」によると、ダークデータは「ビッグデータに類似しているが、それが企業とIT管理者によってその価値をどれほど軽視されているかという意味ではビッグデータとは大きな違いがあります。」[ii]したがってTechopediaで言われているように、ダークデータにおびえるというよりも、ダークデータには価値があり、ただその価値が今は軽視されているということを認識しておく必要があります。

 ということは、ダークデータの価値を利用するための方法を手に入れる必要があります。専門家はダークデータの負の側面ばかりを喧伝しますが、もしダークデータを分析してもう少し実態を把握することができれば、そこまで「ダーク」なものにはならないことでしょう。ダークデータを活用可能にするためには、ただ明らかにするだけでよいのです。Necto™ではダークデータの陰に隠れた洞察を自動的に利用しやすくするソリューションを実際に開発しています。Necto™は特許取得済みのアルゴリズムにより企業が保有する膨大なデータを100%活用して、洞察を自動的にわずか数秒で発見します。Necto™活用で見えにくい企業データも暗闇に置くことなく明らかにして真の洞察を取得できますので、事業活動の改善に役立つことでしょう。

[i] http://www.gartner.com/it-glossary/dark-data/(英文)

[ii] https://www.techopedia.com/definition/29373/dark-data(英文)