小売業界のトレンド「ポップアップ・ストア」とBIシステム。
世界的おもちゃ量販店のBI戦略とは?
【Panorama Software Industry News より】
トイザラス:「ポップアップ・ストア」のベストロケーション特定にビジネスインテリジェンスを活用
世界的に店舗を展開しているおもちゃ大型量販店であるトイザラスは、小売業界でトレンドとなっている、「ポップアップ・ストア(商品の宣伝などのための、期間限定の仮店舗)」のリーダー的存在になっています。
Computer Weeklyのレポートによると、今のこのホリデーショッピングシーズンに、世界中でポップアップ・ストア600店舗の設置に向けて、ビジネスインテリジェンスソリューションを使用し好条件立地を追跡・特定しています。トイザラスはこのコンセプトを昨年テストし、シーズン毎に定期的に90店舗を開店・閉店していました。この計画の成功に後押しされて、今シーズンはポップアップ・ストアの積極的な展開に取り組むことになりました。そして2011年にはヨーロッパ中に展開されることになります。
それらの計画を成功に導くには、最高益が見込める立地の確保のため、大量の情報を分析し、その中から最良のものを選択しなければなりません。
「トイザラスにそのような規模の計画を行う能力を与えたものは、その計画に関する関係性や相互依存性などのすべての要素への、素晴らしいほどにきめ細かな理解です。」
そのような理解へと至るために、セールス・運営部門は、サプライチェーンのすべての側面からのデータを分析するビジネスインテリジェンスソフトウェアを利用しています。店舗管理者は、例えば、どの製品には過剰な在庫があるのか、また過剰在庫を避けるために値下げを計画する、というような目的に情報を使用できます。
結果として、情報の流れは、ITや機能的な効率性というよりは、ビジネス目的に最適化されると、Computer Weeklyはレポートしています。
「それらのツールは、営業の基礎的なのポイントから、製品分類や財務計画、スペースプランニングの予測に至るまでを築き上げるためにあります」トイザラス セールス・オペレーション計画シニアディレクターのJoe Young氏はこう言います。
その他の大規模なグローバル企業もビジネスインテリジェンステクノロジーが提供することができるベネフィットに気付いてきています。映画産業の巨人、ワーナー・ブラザースは、Warner Home Video部門にて、ハリー・ポッターDVDを優勢な立場に置くためにBIを利用しています(ワーナー・ブラザース:ハリー・ポッターDVDの販売に、ビジネスインテリジェンスは貢献している)。ワーナー・ブラザース社の副社長であり、ビジネス意志決定サポートを担当する、Thomas Tileston氏は、見積値の誤差は、実際の売上の10%の範囲内に収まるようになると予想しています。旧来の方法では、ワーナー・ブラザースは40%の範囲内でしか売上予測を行うことができませんでした。
ソース:
Computer Weekly