米グリーティングカード大手、ホールマーク (Hallmark Cards) にみる、BIを活用したブランド戦略の取組み
【Panorama Software Industry News より】
ブランド再構築の取組みにベストな方法を模索していたアメリカのグリーティングカード大手のホールマーク (Hallmark Cards) が、ビジネスインテリジェンスを再評価し、重点的戦略ポイントの策定に活用すると発表しました。
Computerworldの最新のリポートによると、同社は長年ビジネスインテリジェンスを採用していますが、最近この活用をさらに強化しています。
同社は新しいキャッチフレーズでありキャンペーンテーマである「人生は特別な記念日」のプロモーションにBIを活用する計画です。ホールマークは紛れもなくグリーティングカード業界の最大手のひとつですが、今回のブランド再構築によって、消費者が年間を通じてカード購入に関心を抱くようにしたいと考えています。
「年間を通じて消費者の関心を集めるにはどうすればよいかを解明する必要があります。」ホールマークのマーケティング戦略担当副社長、ジェイ・ディットマン氏はComputerworldのインタビューでこのように述べています。
ブランド再構築について、ディットマン氏は、季節的要因や各種記念日によって変動する販売からの脱却を目指し、「一瞬の積み重ねによる、持続性のある人生の流れというカレンダー」をより重視する方針転換である、と説明しています。
その実現には膨大な時間と労力が必要であることは明白でした。このため価値ある成果を早期に得ることがポイントです。このような理由から、ホールマークはより高度な活用を目指しBI運用を強化したのです。
今回のプログラムでは、消費者は、ある一定の情報をホールマークに提供する選択肢を与えられます。ホールマークではこの提供されたデータを分析することにより、顧客に照準を合わせたマーケティングキャンペーンを、年間を通じて展開することが可能になります。
Computerworldの記事でディットマン氏は、次のようなシナリオを紹介しています。「ある顧客の子どもがディズニーキャラクターのファンであることを把握したとします。するとこの有用な情報に基づいて、パーティの計画などにディズニーをテーマにしたカードなどの商品購入を提案することが可能になります。」
さらに、これまで1300万人ものポイントカード会員について蓄積してきたデータを、今回収集した情報と統合すると、同社の取組みはさらに複雑になります。副社長はインタビューで次のように述べています。「新旧のデータの統合、データの整理方法、およびシステム構築の手法を解明する必要があります。」
BeyeNetworkが最近発表した調査結果によると、多くの企業が、マーケティングキャンペーン策定など重要な意志決定をする場面で、ビジネスインテリジェンスを信頼しています。アンケート結果によると、経営上層部がどの程度BIソリューションの分析結果を信頼しているかという質問に対し、「全体のおよそ半分」あるいは「ほとんどいつも」と回答した人の割合は合わせて60パーセントでした。また10パーセントは、意思決定において「常に」BIの分析結果を信頼していると回答しています。
ソース:
Computerworld